治験の目的
ホルモン療法またはアンドロゲン除去療法(ADT)は、前立腺がんに対する標準的な治療法の1つです。体内の主要な男性ホルモンであるテストステロンの量を減らすことで効果を発揮します。アンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)はホルモン療法の1つです。テストステロンの生成を遅らせたり、テストステロンが前立腺がんの細胞に到達するのを防いだりします。アビラテロン酢酸エステル(AA)は、進行性前立腺がんの治療に使用されるARPIです。このタイプの治療法では錠剤を服用し、ホルモン療法によって引き起こされる健康上の問題を抑えるため、通常、プレドニゾンまたはプレドニゾロンと呼ばれるステロイドを併用します。
ASP5541は、AAとは異なる形をしており、筋肉内注射で投与します。本試験では、進行性前立腺がんの男性患者にASP5541をプレドニゾン/プレドニゾロンと併用して、またはプレドニゾン/プレドニゾロンと併用せずに投与します。本試験では、ASP5541を投与した場合の安全性を確認し、AAと比較して、進行性前立腺がんの男性患者に対しASP5541の投与がどの程度効果があるかを確認します。
参加対象者
特定の種類の進行性前立腺がんの成人男性が参加できます。がんが体の他の部位に広がっている(転移性である)必要があります。前立腺がんの特定の種類:
- 転移性ホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)がんの進行にテストステロンを必要とする前立腺がん
- 転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)テストステロン値が低くても進行している前立腺がん
治験で実施されること
この試験では3つの治療グループが設けられます。
- グループ1では、過去にARPIによる治療を受けたことのないmCRPCの男性患者に、ASP5541とプレドニゾン/プレドニゾロン、またはAAとプレドニゾン/プレドニゾロンのいずれかを投与します。
- グループ2では、過去にARPIによる治療を受けたことのないmHSPCの男性患者に、ASP5541またはAAとプレドニゾン/プレドニゾロンのいずれかを投与します。
- グループ3では、過去にARPIによる治療を受けたかどうかに関係なく、mCRPCまたはmHSPCの日本人男性患者に、ASP5541とプレドニゾン/プレドニゾロンを投与します。
ASP5541は12週間ごとに筋肉内注射で投与します。mCRPCの男性患者はプレドニゾン/プレドニゾロンを1日2回服用し、mHSPCの男性患者はプレドニゾン/プレドニゾロンを1日1回服用します。AAは錠剤で1日1回服用します。全ての治療グループでADTの標準治療も併用します。
男性参加者は、治療期間中および治療後に定期的に医療機関へ来院し、健康上の問題の確認や身体検査を受けます。一部の来院では、がんの変化を確認するために画像検査が行われます。来院回数と各来院で実施される安全性チェックの種類は、各参加者の健康状態と治療終了時期によって異なります。
試験の概要
本治験の主な目的(主たる評価項目):
- アンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)による治療を受けたことのない進行性前立腺がんの男性患者を対象に、アビラテロン酢酸エステル(AA)とプレドニゾン/プレドニゾロンの併用と比較して、ASP5541とプレドニゾン/プレドニゾロンの併用がどの程度効果があるかを確認すること。
- アンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)による治療を受けたことのない進行性前立腺がんの男性患者を対象に、ASP5541を投与した場合の安全性を確認すること。
- アンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)による治療を受けたことのない進行性前立腺がんの男性患者を対象に、AAとプレドニゾン/プレドニゾロンの併用と比較して、ASP5541の投与がどの程度効果があるかを確認すること。
- 進行性前立腺がんの日本人男性患者を対象に、ASP5541とプレドニゾン/プレドニゾロンを併用した場合の安全性を確認すること。
その他の目的(副次的な評価項目):
- AAとプレドニゾン/プレドニゾロンの併用とを比較して、プレドニゾン/プレドニゾロンを併用した場合と併用しない場合のASP5541の効果をさらに詳しく確認すること
- AAとプレドニゾン/プレドニゾロンの併用とを比較して、プレドニゾン/プレドニゾロンを併用した場合と、併用しない場合のASP5541の安全性を確認すること
- AAとプレドニゾン/プレドニゾロンの併用とを比較して、プレドニゾン/プレドニゾロンを併用した場合と併用しない場合のASP5541による体への作用(薬力学)を確認すること
- AAとプレドニゾン/プレドニゾロンの併用とを比較して、プレドニゾン/プレドニゾロンを併用した場合と併用しない場合のASP5541を投与した後の痛みのレベルを確認すること
詳しい情報の入手
前立腺がんの参加者を対象としたASP5541の効果を評価する第2相試験の参加者を募集している治験実施医療機関について詳細情報をご希望ですか?右側のフォームに必要事項を入力の上お問合せください。担当者が対応いたします。
場所
よくあるご質問
一部の臨床試験は進行がんを対象としていますが、さまざまな病期の患者さんが参加できる臨床試験も数多くあります。それぞれの試験には一定の参加条件があります。たとえば特定の年齢層や腫瘍の種類の患者さんだけが参加できる場合もあります。
臨床試験によっては、現在受けている治療を続けたまま参加できる場合もあれば、一時的に中止しなければならない場合もあります。もし治験薬で効果がみられなかった場合でも、通常は元の治療を再開することができます。
がんの臨床試験でプラセボが使われるのは、特定のがんに利用できる治療が存在しない場合に限られ、治験薬とプラセボを比較するためにだけ使用されます。ただし、がんの臨床試験でプラセボが使われることはまれで、多くの場合は「標準治療」と呼ばれる最も有効とされる治療が提供されます。
担当医が、あなたに利用可能な臨床試験の機会をすべて把握していない場合があります。気になる臨床試験があった場合は、ぜひ担当医や他の医療提供者にご相談ください。あなたに合った臨床試験かどうかを、一緒に判断することができます。このウェブサイトで選択肢が見つからない場合は、公的な治験情報登録サイト(例: ClinicalTrials.gov )をご覧になり、現在募集中の臨床試験を探してみることをお勧めいたします。


