臨床試験により、疾患の治療や診断だけでなく、疾患の予防のための新しい方法を見つけることができます。また、臨床試験により、疾患の「リスク要因」を見つけることができます。例えば、人が特定の疾患にかかる可能性を高くすると思われる遺伝的変化や生活習慣を特定します。一部の国では、臨床試験を「治験」と呼ぶことがあります。

会話中の二人の医師

人を対象とした臨床試験を始める前に、治験依頼者はまず、研究室で細胞や動物を対象に、開発中の治療を研究します。これらの研究は、非臨床試験と呼ばれます。治験依頼者は、 規制当局 から承認を得て初めて、開発中の治療を人を対象に研究することができます。規制当局は非臨床試験の結果を確認するとともに、開発中の治療についての治験依頼者の計画を審査して、臨床試験を開始することが適切かどうかを判断します。

臨床試験の4つの相(フェーズ)

臨床試験は、「相」と呼ばれる複数の段階ごとに実施されます。それぞれの相にはそれぞれ異なる目的があり、治験依頼者が、各段階で開発中の治療についての具体的な疑問に答える助けとなります。臨床試験の段階が進むごとに、治験依頼者は開発中の治療がある病状や疾患を治療するうえで、どの程度安全で効果的かについて知ることができます。

1
続きを読む

第1相(フェーズ1)

第1相試験では、通常100人以下の少数の人々を対象に、開発中の治療が安全かどうかを調べます。この段階では、よく見られる副作用を特定し、試験の次の相で使用する適切な投与量を見つけます。場合によっては、健康なボランティアに投与したり、その他の治療が存在しない、または十分でない患者さんを対象に治験薬の研究が行われます。

2
続きを読む

第2相(フェーズ2)

第2相試験には通常、第1相試験よりも多くの参加者が含まれ、数百人に及びます。この段階でも、治験薬の安全性について調べますが、同時に、特定の疾患または病状がある人々に効果があるかどうかを調べ始めます。

3
続きを読む

第3相(フェーズ3)

第3相試験では、開発中の治療がどの程度安全で効果的かについて、より詳細な情報を収集します。通常、第3相試験には多数の参加者が参加し、時には数千人に及びます。

4
続きを読む

第4相(フェーズ4)

承認前の試験では安全性と有効性について調べますが、この時点では、特に長期的な使用について、多くの疑問が残っています。第4相試験は、年齢、性別、人種や民族、また健康状態の異なるより多くの人々を対象に観察が行われます。この段階の試験では、規模の小さい、短期の試験では確認されなかった副作用が見つかる場合があります。また、治験薬がどのように患者さんの生活の質に影響を及ぼすかについて調べます。

臨床試験に参加を決める際に知っておきたいこと

臨床試験への参加はあなたが自由に決めることができます。参加を決める前に、考えるべき多くの事柄があります。参加の手順や参加を決めた後の流れについて確認しましょう。

プレスクリーニング
1

臨床試験への参加に関わる事前確認のことをプレスクリーニングと呼び、治験スタッフから、臨床試験についてご説明の上、その臨床試験がご自身に適切かどうかをご確認いただきます。治験スタッフが臨床試験の参加による治療や健康状態への影響について説明を行うとともに、臨床試験への参加があなたにとって適しているかどうかを、一緒に決めることができます。また、参加するにあたり何が求められるか、どのくらいの時間がかかるかについて、スタッフに質問をする良い機会でもあります。また、スタッフは、臨床試験に参加することで、あなたの疾患や病状に対する他の治療法に影響があるかどうかをご説明します。

臨床試験の説明と同意
2

参加に適格と判断され、 あなたが臨床試験に参加すると決めた場合、同意説明文書と呼ばれる文書に署名する必要があります . この文書には臨床試験の内容、想定されるリスクとベネフィット、ならびに参加にあたって必要な事項が記載されています。同意説明文書の内容をご理解の上、臨床試験への参加に同意されたことの記録として、この文書にご署名をいただきます。なお、署名後も、いつでも臨床試験への参加をやめることができます。

スクリーニング
3

治験スタッフがあなたの病歴を確認し、身体検査をはじめとした検査を受けていただき、あなたが参加できるかを確認します。あなたの身長、体重、体温、血圧を測ります。また、採血、採尿をすることもあります。場合によっては、CTスキャンやMRIスキャンなど、他の検査を受けることもあります。これは臨床試験により異なります。

参加登録
4

あなたが参加の基準を満たしており、参加を決めた場合、臨床試験に参加することができます。臨床試験中のご来院頻度や、気を付けていただく点について、治験スタッフから説明を受けていただきます。持ち帰り用の指示書が渡される場合もあります。

臨床試験の実施
5

臨床試験中は、数日から数週間、または数か月ごとなど、定期的に治験実施医療機関にご来院いただきます。来院は、診療所・医院/クリニック・病院、または、場合によっては自宅でも実施される場合があります。一部の臨床試験では、遠隔医療を通じたバーチャル来院が実施されることがあります 。 . これらの来院では、治療や検査を受けていただきます。あなたの体調や治療の効果の程度を調べるために、質問票(アンケート)に答えたり、他の課題に取り組む必要がある場合もあります。ご自宅で実施・記録いただくことにご協力をお願いする場合もあります。また、健康状態に変化がないか、新たな症状がないかについてお尋ねします。これを、 有害事象または副作用と言います。 あなたの健康状態または症状に現れた変化は、あなたや医療チームが、開発中の治療が原因で発生した変化かどうかわからない場合でも、すべて記録する必要があります。

臨床試験の終了
6

臨床試験を最後まで完了した場合や、臨床試験を途中でとりやめられた際には、臨床試験終了時の健康状態を確認するための検査などにご協力いただきます。参加の終了時点は、各臨床試験で異なります。臨床試験によっては、すべての治験治療が終わった後も、何度か来院いただく必要がある場合があります。また、治験チームがあなたの調子について聞くためにお電話することもあります。そうすることで、治験依頼者はあなたの状況を把握できるほか、新たな医学的問題がないかどうかを確かめることができます。

プレスクリーニング

臨床試験への参加に関わる事前確認のことをプレスクリーニングと呼び、治験スタッフから、臨床試験についてご説明の上、その臨床試験がご自身に適切かどうかをご確認いただきます。治験スタッフが臨床試験の参加による治療や健康状態への影響について説明を行うとともに、臨床試験への参加があなたにとって適しているかどうかを、一緒に決めることができます。また、参加するにあたり何が求められるか、どのくらいの時間がかかるかについて、スタッフに質問をする良い機会でもあります。また、スタッフは、臨床試験に参加することで、あなたの疾患や病状に対する他の治療法に影響があるかどうかをご説明します。

アステラスの臨床試験を探す

以下のボタンから、アステラスの臨床試験を検索いただけます。